2013/08/25

週末雑感 秋の気配


どうも、李花尺です。

 さて、私の住むところではだんだん秋らしさが感じられるようになってきました。昼の間はまだ夏の虫たちが騒がしく鳴いてますが、夜になると秋の虫たちの声が大きくなっています。少し前まで該当の元で夜も忘れて鳴いていた蝉たちの勢いは衰え、その主役を譲った感がありますね。時折暑い夜もありますが、過ごしやすい夜が増えてきたように思います。あれだけ長かった昼もすでに暗くなるのが早くなり、夕闇が包む時間が妙に寂しいものです。
 近所の河原では秋の虫の大合唱、というよりもめいめいが好き勝手に演奏するのでなにがなんだか分からないほどの大音量になっています。ふと、あれだけたくさんの虫が一度に鳴けば、意中の相手に思いが届かないのではないかと心配になるぐらいです。どうなのでしょうね、やはり聞き分けることが出来るのでしょうか?・・・本当は虫の心配より自分の心配をしないといけないのですが、まぁ、それはそれとして。

 さて、8月も終わりに近づいていますが、どうやら8月は投稿はお休みになりそうです。忙しかったのと、hkzさんの夏祭り合作SP2013というリレー四コマ企画に参加していたためです。フリの2コマを作って、それに対してオチの2コマを別の人が作る、という企画です。フリを作るのはさして難しくなかったのですが、オチはやはり難しいですね。あぁでもない、こうでもないと考えていたら8月が終わってしまいました。自分だけで完結していないので、妙に肩に力が入ってしまいますね。いいものが出来たかはわかりませんが、8月32日に投稿だそうなので、見て頂けると嬉しいです。
 この企画の宣伝動画をhkzさんが作ってくださってますが、その中で、私が参加することに驚いているコメントをいくつか見ました。そんなに意外でしたでしょうか?確かに企画ものにはこれまで参加したことがなかったですし、4コママンガにも縁がなかったので、驚かれたのかもしれません。ただ、私は誘われたらあまり断らないほうなので、今回もそういうことです。


 今週はこれくらいで。それでは。

2013/08/18

週末雑感


どうも、先週はさぼった李花尺です。

 さてさて、先々週は毒のある話をしました。普段の作品ではあまりそのような風は出ていないでしょうし、拙ブログでもあまり毒のある文章は書いていないつもりでした(初期は別ですが)。なので、意外に思われた方もいらしたかもしれません。ですが、私も普通の人間なので、いらっとすることはありますし、それを表に出してしまうこともあります。本当は孔子のように「七十にして心の欲する所に従って矩を踰えず」の境地にいけるとよいのですが、孔子様ですら七十歳までその境地に至らなかった訳ですから、私がその領域に達するわけもありません・・・というのは理由になりませんが。
 自分が考える理想と実際に感じることの齟齬というのはまだまだ私の中にあります。言葉としてでてくる表面はなるべく体裁を整えることはできても、やはり、腹の中では違うことを考えていることはまだまだあります。先日はたまたま(?)それが非常にわかりやすい形で表にでた訳ですね。

 私自身、人間的にはまだまだ感情的になる部分も多いし、修行が足りない部分がたくさん残っていると思っています。ですが、そういった「ゆがみ」こそが作品を作るレンズになっているとも思います。
 透明な、完成された人間は世界をそのまま写し取って、その内側には世界がそのまま投影されてなにか像を結ぶことはないような気がするのです。逆に「歪んだ」レンズを通すことで、その人間には強烈な焦点をもって世界の「一部」を投影するものだと。もっとも、外界に対する怨嗟でレンズが曇ってしまえばその像はさして美しいものにはならなかもしれませんね。
 私がどのようなレンズの性能を持っていて、どう世界を切り取っているかの評価は私の中と世に出てからは違いますし、その間の齟齬は論じても詮無いことです。だからこそ、自分のレンズは曇らないようにしたいし、より磨いて行きたいものですね。

2013/08/05

雑感 返信


いつも動画を見てくださっているIsさんにブログを読んでいただいて、昨日、カッとなって書いた文章に痛い反論を食らったので(こちら)ちょいと自己弁護を。。。

あ、まず、私は発酵食品は好きですし(なれ鮨とか)、自分の手で伝統的な発酵食品を作る事に嫌悪感を持っている訳でもありません(実家の漬け物が最高だと思ってますよ)。あと、伝統的な方法に対して疑問を呈している訳ではないです。ちゃんと断ってなかったのでわかりにくかったかもしれません。


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リスク回避
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Isさんの言うように、リスクというのは回避する手段があります。人間の五感もそうです。また、ぬか漬けなどの伝統的な発酵食品というのは、基本的にリスク回避のためのメカニズムが備わっています。ですから、現実問題として発酵食品による食中毒はあまり発生してないわけだと思います。私も、家で市販のぬか床やパン酵母を使ってぬか漬けを作るとか、パンを作るとかを否定する訳ではありません。で、私がリスクを指摘したのは自分でとった酵母をつかった時と酵母液です。発酵食品全体でみればそんなにリスクはないと私も思います。その辺、もうちょっと明確に書くべきでしたね。

自分でとった酵母。
まず発酵させるために酵母の「たね」をいれるわけですが、そのとき、「たね」が酵母ばかりだったらいいわけですが、オリジナルの酵母の場合、そういう状況であるかどうかは判断が難しい(もしできるのなら別ですが)。「酵母だと思っていたけど、そうでもないやつが結構いる」そういったものを加えれば、リスクというのは高くなると思います。もちろん、最終的にぬか床は酵母や乳酸菌でおちつくかもしれませんし、つくる発酵食品によってそのリスクは高くなりやすい・低いはあるでしょうけれど。

酵母液
割愛。なんで酵母の液か理解できないので。

なにかわからんものを加えたらどうなるかわからない、と思うだけです。
少なくとも買ってきたパン酵母やぬか床をつかうよりもリスクは高いと思いますがいかがでしょう?

もちろん、経験を積めば悪くなる兆候などもつかめるでしょうし、そのリスク回避さえしっかり把握していれば、科学的な知見からみた一般的なリスクは回避できる、という主張に対しては異議はありません。私としても十中八九失敗するような書き方をしたのがいけないのですが・・・。

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滅菌
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まぁ、滅菌という言葉に過剰反応したと思って、許してください。私も「滅菌」が必要だなんて思ってませんよ。それがどんなにめんどくさいかも知ってます。一応、微生物を扱う研究室の出身なので。


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優秀さ
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>ここでも人間に害をなす細菌の繁殖というリスクの指摘がありますが

ん?優秀かどうかのはなしでは細菌の混入は触れてないとおもいますよ。ま、それはおいておき、「いろんな生物が関わる発酵によって良い製品が出来る」という主張については全面的に賛成です。それを否定する根拠もないです。
 想定していない細菌による想定していない効果・・・というのは「よくわからないマイナーな細菌・酵母による、単一の酵母ではだせない独特の風味」ということですかね。

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最後の部分
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細菌が繁殖してないから食えない、とはさすがに言ってない気がするのですが・・・。害がある可能性を強調しているとはいえ、良くなる可能性も否定していないですよ。また、私の文章で主に述べてきた「オリジナル酵母」や「酵素液」の現実を私は知らないので、どういった現実があるのか、私の思った事は現実とどう乖離しているのか、ぜひお聞かせください。




2013/08/04

雑感

どうも。少し気になることがあったので。


ときおり、発酵・酵母・酵素をキーワードとする「健康によい食」に関する話題を見かけます。そのことに対する疑問の記事も見たことがありますが、私からもいくつか。


最初に。

酵母:生き物です。糖を分解してアルコールをつくったりします。当然、種類によってその働きはまちまちです。

酵素:タンパク質です。人間から細菌まですべての生き物が作ります(ウィルスはのぞく)。基本的に一つの酵素は一つの反応にしか関与しません。ですから人も細菌もたくさんの種類の酵素をたくさん作ります。

発酵:微生物による人間にとって都合の良い高分子化合物(デンプン・タンパク質・脂質など)のちょうど良い分解のことを指と言えます。働きとしては腐敗と同じです。いろんな微生物が関与すると最終的に水と二酸化炭素やその他(アンモニアなど)になってしまって、人間には使えなくなります。


一点目。

家庭で酵母の「タネ菌」を自分で取るというのはほぼ不可能です。かならず細菌が混じると考えてください。

 もちろん、細菌が混じることはなにも悪いことばかりではありません。酵母では分解できないもの、作ることのできない栄養素はたくさんあります。それらを共存する細菌などがつくることで食品としての栄養価を高めることは大いにあり得るでしょう。ですが、共存する細菌が人間に毒になる成分を作ることも十分にあり得ます。また、当然人間の体内で増殖し悪さをする、「病原性」をもった微生物も混じっている可能性があります。
 ですから、自分のオリジナル酵母を使ってパンを焼く、発酵させる、というのはそういった危険性と隣り合わせであることをきちんと理解しておく必要があると思います。


二点目。

酵母液(食品を瓶詰めして酵母(酵素)の力で発酵させたもの)はなにか分かりません。

 なぜ、何度やってもパンはパンに、納豆は納豆に、漬け物は漬け物になるのか。それはその過程が非常に「シビア」だからです。パンは発酵の過程でかなり温度が上がります。納豆は熱々の大豆を使います。漬け物は塩分を多量に含んでいます。この、高温・高塩分というのは普通の微生物にとって生きるのに非常に厳しい環境です。ですから、余計な細菌が増殖することができない、死んでしまうために、いつもパンに、納豆になるわけです。
 それに対して、酵母液の作り方は基本的に「食品を水につけて冷蔵庫に入れる」だけ。これも「低温」という厳しい条件がついているように見えますが、基本的に微生物は低温に置かれるとその働きは鈍りますが、死にません。ですから、冷蔵庫にいれておいた食品でも食あたりするわけです。なので、低温は人間にとってあまり嬉しくない微生物を押さえる働きを期待するのは難しい。「低温で有用な微生物だけがよく活動することはない」とは言い切れませんが、基本的に微生物がゆっくりとやりたい放題していると考えて良いでしょう。時として非常に有用な素材になるかもしれませんが、逆もまたしかりです。つまり、同じ品質のものを得る、というのは非常に難しいと考えられます。
 また、酵母液の気になる点は、気泡を酵母の働きの目安にしていることです。これは酵母が糖を分解してできる炭酸ガスをさしているのでしょうが、細菌も糖を分解して炭酸ガスを作ることが出来ます。というより、人間だって、糖を分解して二酸化炭素を作ってますよ。一般的に生物は基本的に生きていく過程で二酸化炭素を出します(そうじゃない細菌もいっぱいいますが・・・)。ですから、気泡を目安に酵母の働きを判断するのは非常にあやしいといえます。
 一点目と共通しますが、有用な、栄養価の高い産物が得られる可能性もあるが、そうでない可能性も高いということです。腐ったにおいがしたら失敗、というのは間違ってはいません。ですが残留農薬を気にするのならば、腐った臭いがしないから多分大丈夫だろうと、何が増えているか分からないものを口にするのも、同様に慎重であるべきだと思います。自然に増えたものだから安全というのは非常に危険です。
 また、酵母液の調製には煮沸した瓶、水を使うようですが、煮沸に滅菌作用はありません。もちろん、大多数の細菌は死にますが、煮沸でも生き残る方法をもつ細菌は普通にいます。それに空気中にも細菌や酵母は漂っていますから、瓶の開け閉めを普通にすれば、とうぜん、入り込みます。

三点目。

基本的に企業が血眼になって探した酵母や乳酸菌は優秀です。

 先に述べたように自作の酵母液や発酵食品は酵母がどうしても作れないものが出来ている可能性があります。しかし、酵母や乳酸菌そのものにかぎれば、おそらく市販されている酵母のほうが優秀だと考えられます。なぜなら企業が血眼になって他の企業よりもより良い酵母や乳酸菌を探しているからです。自宅でたまたま増えた酵母が市販の酵母よりも優れている可能性はまぁ、高くないでしょう。企業はより幅の広い温度で増える、胃酸に耐える、粉末から復活しやすい、すぐ増殖する、などなどなど、いろんな条件を調べて、都合の良いデータだけを出すとはいえ、それでも他社よりも良い物をだそうと必死です。その努力は決して簡単に超えられる性質のものではないと言って良いでしょう。
 ですから、パンを作るならパン酵母を買ったらきちんとパンができます。自作の酵母でやるのは楽しいでしょうし、いろんなパンが出来る可能性がありますが、それが健康によい・美味しいかは、話が別です。


四点目。

酵素は壊れやすく、働く条件はシビアです。

 酵素はものにもよりますが、基本的に壊れやすく、その働きは人間の体の中では失われるといってもいいでしょう。なによりも食べた酵素そのものはタンパク質(アミノ酸のつながったもの)であり、人間のもつ酵素によって分解されます。そうでなかったら、人間はタンパク質を利用できませんからね。もちろん、分解を受けるまでの間は働きを維持しているかもしれませんが、pH、温度、塩濃度など、さまざまな条件がそろわないと酵素というのは上手く機能しません。ですから、酵素を摂取するということは別にタンパク質をとるという事以上の意味はあまり無いと言えるのではないでしょうか。近年、ある種のペプチド(アミノ酸が連なったものでタンパクよりは短い)は人間の働き(例えばコラーゲンの合成)を増進あるいは抑制するという機能をもつことが分かってきています。ですから、酵素の分解産物が人間の老化を防ぐとか、そういった機能があるかもしれませんので、酵素の摂取を一概には否定できません。ですが、酵素の酵素としての機能を期待して摂取するのはあまり意味がなさそうです。


総括。

万能なものなんてない。

 市販されている酵母が万能でないのと同じで、自分でとった酵母も万能ではありません。しかも自分で作ったものはこれまで述べたように、品質が一定でなく、あまつさえ害をおよぼす可能性もあります。ですが、明らかに腐った臭いがしたら利用をやめたらいいだけの話ですし、ひょっとすると市販されたものを使ったのでは味わえない出来に出会えるかもしれません。そういったよく分からない部分を楽しむのは良いことだと思います。ですが、酵母液を自分で作って、それを利用すれば健康でいられる、というのはまやかしです。健康というのは何か特定の方法で得られるたぐいのものではない。少なくとも、「酵母液を飲んでいる私は健康」は真実であっても、それは必ずしも「酵母液を飲んでいるから私は健康」を意味しません。だといいですね、ぐらいのものです。

 もちろん、たくさんの生物が絡んでいると思われるので、酵母液・手作り発酵食品もちょいと注意しながら使えば、美味しい料理になるのは間違いないと思います。

2013/08/03

週末雑感

どうも、いつのまにか8月になっていることに焦りを覚えている李花尺です。


さて、「雨の日の午後」をお送りしまして、次はどうするかなぁ・・・とぼんやりと考えています。以前、データを吹っ飛ばす事件がありましたが、そのときは「東方百人一首劇」という百人一首を題材にした劇を幻想郷のなかで演ずる、という企画を考えていました(当ブログでもその旨、ときおり述べていましたね)。そのときはいくつかすでに案が出来ていて、これなら大丈夫かな・・・と思っていたのですが、そのデータは藻くずとなっています。ですが、アウトラインは覚えていますし、再構築にそれほど時間はかからない・・・と思います。ですので、このシリーズを始めてみようかな、と考えています。いつもなら長編でもほぼ完成してから作るのですが、今回はかなり見切り発車です。どうなることやら。


ふと思ったのですが、先日書きました短編、「ととも」の番外編となってますが、「ととも」らしくないというか、書いた本人も普段投稿している作品と世界観を共有しているつもりは無かったので、ずいぶんと語弊がありますね。



今週はこれくらいにしておきましょうか。ではまた来週。